#24 震度8がない理由

お久しぶりです。バイトが忙しい過ぎておろそかにしていました。今回は地震の話題。「震度8」が存在しない理由について紹介しようと思います。

 

 

①震度は何段階?

 義務教育の範囲内なのでわかると思います。2021年現在、震度は10段階あります。内訳は

 ・震度0

 ・震度1

 ・震度2

 ・震度3

 ・震度4

 ・震度5弱

 ・震度5強

 ・震度6弱

 ・震度6強

 ・震度7

となります。震度には0が存在し、震度5と6は「強」「弱」で分けられています

 

②震度の決め方

 震度(階級)は、計測震度の少数第1位を四捨五入して決められます。厳密にいえば、普段日常で使っている「震度」という言葉は「震度階級」の略で、計測震度とは若干違うニュアンスです。計測震度と震度階級の関係は以下の通りです。

計測震度が0.5未満の場合は震度階級0

計測震度が0.5以上1.5未満の場合は震度階級1

計測震度が1.5以上2.5未満の場合は震度階級2

計測震度が2.5以上3.5未満の場合は震度階級3

計測震度が3.5以上4.5未満の場合は震度階級4

計測震度が4.5以上5.0未満の場合は震度階級5弱

計測震度が5.0以上5.5未満の場合は震度階級5強

計測震度が5.5以上6.0未満の場合は震度階級6弱

計測震度が6.0以上6.5未満の場合は震度階級6強

計測震度が6.5以上の場合は震度階級7

となります。ちなみに、計測震度は震度計の数値をもとに観測されています。

 

 

震度0とは?

 震度0とは何でしょうか。おそらくほとんどの人は「全く揺れていない状態」のことと思っています。しかし実際はそうではありません。揺れています。しかし、「人が揺れを感じない程度」の揺れが地震計に記録された際に震度0と記録されるのです。

 

④震度5と6に強弱が存在する理由

 ある時までは震度階級に「強弱」はついていませんでした。ある時までは。

 昔の震度階級は0~7の8段階で、しかも計測する人の体感や、揺れが観測された地域での被害状況で決められていました。結構適当なのに驚きでした。

 これが変わる契機になったのは1995年1月17日に発生した「阪神淡路大震災です。この地震では兵庫県淡路島の洲本では震度6、滋賀県彦根や京都で震度5を観測したのですが、実はこのエリア、被害状況が同じ震度階級でもかなり違うことが調査で分かりました。なので、震災から約1年後の1996年4月から、震度5と6に関してはより細かく分け、被害状況をわかりやすくしました。また、震度の計測方法も、体感から震度計によるものに変更されています。この震度計から読み取れるのが計測震度となります。

 

⑤本題、震度8が存在しない理由。

 計測震度が6.5以上なら震度階級は7となります。なぜ7で止まっているのでしょうか?せっかくなら10くらいまで設定しておいてもいいような気がしますよね。おそらく7~10の設定があったとすれば、

計測震度が6.5以上7.5未満の場合は震度階級7

計測震度が7.5以上8.5未満の場合は震度階級8

計測震度が8.5以上9.5未満の場合は震度階級9

計測震度が9.5以上の場合は震度階級10

となるかと思います。

 結論を言ってしまうと、「震度8以上に該当する揺れを観測したことがないから設定されていない」というのが答えです。現在日本で観測した地震の中で最も計測震度が大きいのは、2016年4月16日に発生した熊本地震の本震。熊本県益城町では計測震度6.78が観測されています。

 もう一つ理由があります。それは「震度7を観測したエリアでは最大限の防災対応がとられるため、あえて8や9などを設定する必要はない」というものです。

 

 

 

以上、震度8が設定されていない理由とその他もろもろでした。正直知っていても役に立つか微妙な雑学程度のものだと思いますが、まあ、知っていれば何らかの役に立つかなとは思います。次回は道路ネタを再開する予定です。