#44 夏の日のドラマー

歌詞を掘り下げるシリーズ。私がアホなのでろくな解釈ができませんが、頑張ってみようと思います。

 

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目次

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「夏の日のドラマ」とは

 この曲をご存知の方は少ないかもしれません。

 この曲は、サザンオールスターズの曲で、43枚目のシングル「イエローマン 〜星の王子様〜」のカップリング曲として1999年3月にリリースされました。

 この曲は、サザンオールスターズのドラムを担当する松田弘さんがボーカルを務めており、「夏の日の“ドラマ”」は「ドラマー」が掛かっているみたいです。

 この曲は、アルバム「バラッド3 〜the album of LOVE〜」にも収録されています。私はそっちで初めて知りました。

 

[1番]

冷えた小部屋に渇いた心を寄せて
別れ話や涙は今日も止めにしようか

…「冷えた小部屋」「乾いた心」というフレーズで、あまり良い心理状態でないことが伺えますし、次に「別れ話」と来ているので、もう関係が破綻しそうな恋人達をうたっているのでしょう。ただ、「止めにしようか」と言っているので、どちらか一方はまだやり直す気があるのかもしれません。


付き合い始めから幾度となく夜を超え
この頃は何を乞うでしょう?

…「幾度となく夜を超え」るってのは、同棲していたとか、それ以上のことでしょう。その時期を振り返っている自分がいて、それに対して近頃の自分は何を思っているのか、何を後悔しているのか、ということなんでしょうね。

 

夢にやぶれた男と女と言われ
気にも掛けない素振りは今日で止めにしようか

…ここだけを切り取ってしまうとよくわからんですね。「夢にやぶれた男と女」…何か共通の目標でもあったのか、それとも不釣り合いだと指摘されたのか。ともかく、それを気にせず前を向こうとしていた日々はもう終わりだってことですね。

 

二人の窓辺には旅立ちの朝は来ない
振り向けば夕闇の世界

…「旅立ちの朝」というのは、結婚というスタート地点のことでしょうか。現状の関係性がかなり深刻で、「振り向けば夕闇の世界」という部分から、夕闇、つまりここ最近は良いことが特に何もない状況だったのかもしれません。


ためらいがちな本音をプライドだけが邪魔する

…付き合ってるとあるあるな気がします。自分の経験談でも少しありますが、思ってることを言えない時って、自分をかっこよく見せたいとか、そういう意地が出ることもありました。プライドを捨てて、パートナーに寄り添えたらよかったな…と主人公は後悔しているのでしょう。

 

惚れてたはずの仕草も
今はただナマイキな癖にしか見えない

…関係が悪くなり、最初は可愛い、愛くるしいと思っていた彼女の仕草や癖も、今や恋の魔法が解けたかのように、不快に思ってしまっているのですね。


濡れた小指と小指絡め波に戯れた
青い空の果てにある夏の日のドラマよ

…別れた後に過去を回想しているのでしょう。サザンらしく、夏の海辺で遊ぶ恋人達の情景をあのエモいメロディーに乗せて歌ってます。

 

瞬くよりも早く愛は逃げてゆく
君へのプレゼントまた今宵も渡せない

…瞬きをするよりも早く、元カノへの愛は冷めていきます。サッパリ気持ちが入れ替えられれば良いのですが、そううまく切り替えられたら、こんな名曲は生まれません。

…何度聴いても、この「プレゼント」がなんなのか、全然わからないんです。

 

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[2]

月の優しい笑顔が涙を誘う
やり直すならあの日のように君を抱こうか

…別れた後、1人寂しく夜の散歩でもしているのでしょう。ポツンと見える月が輝き、それを見て優しさに触れた気になり、つい泣きなくなってしまうのでしょう。そんな経験、ありますよね。笑

 

つれない素振りさえ眩し過ぎた恋の夏
帰らない幻の世界

…1番の歌詞に似ている部分もありますね。仕草、癖、素振り全てがとても好きだったあの夏は戻ってこない、もう思い出だけにしか残っていない、という意味でしょう。


疑う理由(わけ)もないのに全てが嘘に聞こえる

…この部分と、次のセクションは個人的に一番共感できる部分です。どうしても、不信感を少しでも持ってしまうと、疑いの目で見てしまうんです。自分が軽く人間不信なのもある気がしますが…笑

 

素直になればいいのに
大好きな女性(ひと)だけを独り占めしていたい

…そう、素直に元カノの言い分を聞き入れておけば、そうすれば今も大好きな元カノを独り占めできていたのに…という後悔でしょう。自分もあります。

 どうしても、発言の一つ一つに対して裏側の意味を探ってしまうんですよね。相手にそんな意図はないだろうに。

 元カノに対して、本当に申し訳ないことをしたなと、私もこの主人公と似たような後悔をしています。


甘くせつない歌の中で君と生きていた
二度と来ない見つめ合う青春のリズムよ

思い出だけを残し時間(とき)は過ぎてゆく
誰より愛しくてその涙を忘れない

…ここも、楽しかった過去を振り返り、また今後は1人なんだなと現実を受け入れていかなければならない状況をうたっています。

 

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[大サビ]

濡れた小指と小指絡め波に戯れた
青い空の果てにある夏の日のドラマよ

瞬くよりも早く愛は逃げてゆく
君へのプレゼントまた今宵も渡せない

…総合すると、タイトルから、歌っているのは秋の始まり頃、男側に原因のある別れ方をしてしまった恋人達の男側の心情を歌っているのですね。

 

おわりに

 随分と雑な、ヘッタクソな私の歌詞考察はお役に立てましたでしょうか。なんか違う、いやそこはこういう意味だろ!等ありましたらコメント欄にお願いします。

Mr.Childrenの「Over」という歌もそうですが、かなり切ない歌詞にも関わらずメロディーは明るくテンポの良い歌なのです。恋愛ソングの隠れた名曲の共通点なのでしょうか。